何かを始める
決まった仕事以外に何かをやりたくてうずうずしていませんか。
今回は、イギリスを代表する作家、アーノルド・ベネット氏の名著“自分の時間”をご紹介します。
本書には、仕事以外に何かを始めるあたっての具体的なヒントが書かれています。
今から100年以上前に書かれた作品とは思えないほど、“いつの時代にも活用できる知恵”が詰まっていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。

“具体的なヒント”ってところがポイント!!
本書の内容を実践することで、以下の効果が期待できます。
- “知的好奇心”を満たす
- 1日24時間の枠を最大限に生かす
- より充実した生活を送る
充実した1日を過ごせていない事実
「日常の仕事でそんなに疲れるなら、それはあなたの生活のバランスが悪いのであって、是正すべきだ」
人間の精力は、日常の仕事にすべてを吸いとられてしまってはならないのである。
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~まえがき~
仕事を終えて帰宅する頃になると、ほとんどの人は精根尽き果てているのではないでしょうか。
日常の仕事だけで精力を使い切ってしまわないよう時間を上手くコントロールすることで、人生が好転すると書かれています。
本業の仕事に情熱を燃やしている人はごく一部であって、ほとんどの人はあまり情熱を燃やしていません。
よくても、“嫌いではない”といった程度です。
仕事を終えて帰宅する頃に疲れ切っているのは、“充実した1日を過ごせていない”ことを表しています。


本業の仕事に情熱を燃やし、毎日が充実していれば何の問題もないのですが、本業の仕事にあまり情熱を燃やしていない人はどうしたら充実した1日が過ごせるのでしょうか…
日々の仕事を終えた後も精力を残しつつ、本業の仕事以外の何かを始める場合、“大切なあなただけの時間”をつくり出す必要があります。
時間があればお金は稼げますが、お金があっても時間は買えません。
古来から、“時は金なり”といわれるくらい、時間は貴重なのです。



“時は金なり”…
“時間が与えられている”ということは、実のところ毎日奇跡が起こっているようなものであり、よく考えてみれば、まったく驚くべきことなのである。
朝、目覚める。すると、不思議なことに、あなたの財布にはまっさらな24時間がきっしりと詰まっている。
そして、それがすべてあなたのものなのだ。これこそ最も貴重な財産である。
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~この考え方が1日1日に奇跡をもたらす~
時間は公平に与えられるものなので、何かを始めるにあたって“時間がない”というのは単なる言い訳に過ぎません。
“大切なあなただけの時間”をつくりだす必要がある
人生は時間の利用の仕方次第
1日が24時間しかないことを理解していても、やりたいことの半分もできず、時間が足りないと感じている人がほとんどです。
本業の仕事だけでも疲れ切っている状態で、時間をつくり出すのは非常に厳しいのですが、何かを始めれば、きっと何かが変わるはずです。
本書には、“一定の収入でいかに暮らすか”という新聞の記事はあふれている一方、“一定の時間でいかに暮らすか”という記事は載っていないと書かれています。
時間はお金よりも貴重であるにもかかわらず、多くの人が時間の大切さに気づいていない証拠です。
時間の大切さを意識しなければ、人生をムダに過ごすことになります。
“もう少し時間があったら”…ではなく、時間をつくり出す固い決意がないと、何も変わりません。
“時間はお金よりも貴重”
ただ始めさえすればいい
“大汗をかいているな”と感じたとたん、急に疲れがどっと出て、最初の意気込みもしぼんでしまう。
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~1日24時間の枠を最大限に生かすには?~
時間をつくり出そうとして、大いに意気込んでも、長続きしません。
いわゆる、“三日坊主”です。
本書には、“はじめから「大きな変化」を求めてはいけない”と書かれています。
“1日24時間という小さく限られた範囲の中で、充実した快適な生活をする”という大事業にとりかかるにあたっては、早々に失敗するという失態だけは何としても避けなければならない。
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~1日24時間の枠を最大限に生かすには?~
初めから多くのことに挑戦して挫折することは誰しも経験済だと思います。
毎日の“小さな変化”が、やがて“大きな変化”となって表れます。
“ただ始めさえすればいい”
1週間のうちの“7時間半”が奇跡を起こす
初めから“大きな変化”を求めると必ず挫折しますので、毎日の“小さな変化”が大切です。
“毎日”と表現したのは、時間をムダにしない意識のことであり、実際に行動するのは、1週間の168時間のうち、たったの“7時間半”でよいと書かれています。
“7時間半”であれば、決して不可能ではありません。
むしろ、“ハードルは低い”と考える方が正しいのかも…
“この7時間半をフルに活用すれば、その週全体が活気と情熱にあふれたものとなり、退屈きわまりない職業にさえ関心が増すようになる”
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~“情熱と活気に満ちた1週間”をつくる秘訣~
7時間半の内訳は、週6日、毎朝の30分間、3晩1時間半ずつというものです。(30分×6+90分×3=450分)
1週間のうち、1日は完全な休養日なので、目標達成は現実的なように思えます。
3晩1時間半…現実的だとは思うのですが、本業の仕事で脳内メモリーが消費されているはずなので、定時での帰宅が必須になるのではないでしょうか。
“定時に帰宅するのは気が引ける”という人も多いと思いますが、人と違う結果を求めるのであれば、人と違うことをしなければなりません。
“人と同じことしかしなければ、人と同じ結果になる”だけです。



“人と同じ結果”になるだけ…↓
“同調圧力”に屈している場合ではありません。
“人生は時間の利用の仕方次第”で変わるのです。
この7時間半を有効に使い、何か意義のあることをやれば、“習慣”が変わり、今までとは違う何らかの成果が得られることは間違いありません。
本書では、“ささやかなことから始めよ”と書かれています。


“ささやかなこと”を“さりげなく始める”ことが、成功への近道といえます。
“7時間半”のフル活用が奇跡を起こす
何を始めるか?
本業の仕事以外で何かをやり始めただけでも、何がしかの意味があります。
仮に大きな変化を得られなかったとしても、怠惰な生活で時間をムダに使うよりもはるかにマシです。
道義上忠実に働かざるを得ない職業としての仕事のほかに、さらに何か別のことをやらなければならないという固定観念があって、そこから不満や焦りが生じている。
“自分の時間”アーノルド・ベネット 氏 著 渡部 昇一 氏 訳・解説 ~もっと知的好奇心に満ちた生活をつくろう!~
“決まった仕事以外に何かをやりたくてうずうずする”
この感情について、本書では、“一種の普遍的な知識欲である”と書かれています。
知識欲を満たす代表的なものは、“読書”です。
本書が書かれた100年前とは異なり、現在では、“インターネット”や“YouTube”、“動画配信サービス”など、“読書”以外でも様々な方法で知識が得られます。
とはいえ、文字媒体から学ぶ知識が色あせることはなく、現在でも“読書”は有益です。



今も昔も“読書”!!
現在では、“個人の時代”といわれるくらい、個人が影響力を持っていても不思議ではありません。
“YouTube”や“Instagram”、“Twitter”など、数十万規模の登録者やフォロワーを持つ個人の発信者がいる時代です。
数十万規模の登録者やフォロワーがいれば、会社などの組織に属することなく、生活することもできます。
個人の影響力だけで生活できれば、どれほど幸せなことかは説明するまでもありません。
影響力を持つには、発信力が必須。


発信力の土台となるのは、“正確で豊富な知識+個人の意見”です。
書物の助けなくして、何かを正確に学ぶことはできません。
発信力の土台づくりとして、“読書”から始めてみてはいかがでしょうか。
発信力の土台づくりとして“読書”がオススメ


まとめ
- “大切なあなただけの時間”をつくり出す必要がある
- “時は金なり”といわれるくらい時間は貴重
- 毎日の“小さな変化”がやがて“大きな変化”となって表れる
- “7時間半”のフル活用が奇跡を起こす
- “ささやかなこと”を“さりげなく始める”ことが成功への近道
- 個人が影響力を持つ時代
- 影響力を持つには発信力が必須
- 発信力の土台づくりとして“読書”がオススメ
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